ある日の午後。君の元にバロンがやってきた。
〈バロン〉
ちょっと面白いものを見つけてな。
これをお前に持って来たんだ。
バロンはそう言うと、
君に分厚い本を手渡した。
かなり古いものらしく、
表紙にはたっぷりと埃が積もっている。
〈ウィズ〉
くしゅんっ!
手渡された拍子に宙を舞った埃を
吸い込んだのか、
ウィズが大きなクシャミをした。
〈バロン〉
はっはっはっ! 猫もクシャミをするんだな。
〈ウィズ〉
ふにゃぁ。
〈バロン〉
まぁいい。
魔法使いとして過去の歴史を
学んでおくのもいいんじゃないか?
そう言うと、バロンはその場を去っていく。
〈ウィズ〉
ずいぶん古い歴史書だにゃ。
君の開いた歴史書を覗きこむウィズ。
〈ウィズ〉
フムフム……神界について書かれているにゃ。
ウィズと共に君はその歴史書を読み始める。
『かつて存在していた神々の統べる7異界を
内包した大異界、神界は天界の聖王イアデルの
崩御により、終焉へと向かう』
『聖王にはミカエラとイザークという
双子がいたが、王座を継いだのは姉、
ミカエラであった』
『弟イザークは自身が王になれない事を知ると、
自ら魔界へと堕天し、魔界の王となった』
『この愚かな天界の王子が、
神界を崩壊させたのである……』
〈ウィズ〉
んにゃ!?
開かれたページに書かれている文字が消えていき、
白紙になったページが眩い光を放つ。
〈???〉
……歴史が一つとは……、限らない……。
光の中から聞こえてくる謎の声。
そして光は君とウィズを包み込んでいく。
眩い光の中で、君は天使の姿を見る。
〈???〉
それに、目の前の事実が、
常に真実であるとは限らない。
〈プリュム〉
私はプリュム……神界の天使。
あなたのその眼で、真実を見つけなさい。
そして君たちは、光の中を落ちていく……。
