封魔級 弟を探して

封魔級 弟を探して

君たちはミカエラと共に、
天界から魔界へと渡ってきた。

〈ウィズ〉
こんなに簡単に別の異界へと移動できるなんて、
ちょっと不思議な感じがするにゃ。

〈ミカエラ〉
神界内にある七つの異界であれば、
基本的に行き来は自由なのです。

〈ウィズ〉
私たちなんか、いつも事件に巻き込まれて
別の異界へと飛ばされるにゃ。

などと話をしながら
魔王の宮殿を目指している途中――

君は自分の意識が遠のいていくのを感じる。

光に包まれていくこの感覚を、
君はつい最近も味わっている。

それはこの神界へやってきた時の感覚と
同じだった。

〈プリュム〉
どう? ここまでの歴史、
あなたの目にはどう映っている?

〈プリュム〉
イザークは史実通りの愚かな弟だと思う?

王位を継げないからといって、
姉を裏切り、魔界へ渡る様な

そんな身勝手な行動を
理解出来る人などいるのだろうか?

〈プリュム〉
裏切った? 身勝手?
本当にそうなのかしら……。

君はその思いがけない問いかけに戸惑う。

〈プリュム〉
言ったでしょ?
目の前の事実が常に真実で
あるとは限らないって……。

〈???〉
ちょっと君?
話聞いてる?

〈プリュム〉
とにかく今は先を急ぎなさい。
ほら、お友達が呼んでいるわよ。

純白と漆黒、2色の翼を持った天使は、
そう言って君の前から消えた。

〈メティース〉
たく、ボーっとしないでよ。

君はメティースの声に我に返る。

君は意識を失う前と同じように、
皆と魔界の宮殿に向かって進んでいる。

〈ミカエラ〉
お体の具合でもお悪いのですか?

心配そうに尋ねるミカエラに、
君は心配いらないと答える。

〈ミカエラ〉
みなさん、
私の為に危険を顧みず魔界まで来て頂いて、
本当に申し訳ございません。

〈メティース〉
どうぞお気になさらないでください。
私達は当然の事をしてるだけなんですから。

〈イストワーレ〉
正義の味方なんです。メっちゃんはいつも。

〈トート〉
アホのイザーク捕まえたら、
ワイがガツンと言うてやりますわ!

〈ミカエラ〉
みなさん、本当にありがとう。

イザークは歴史に書かれている様に
愚かな弟なのだろうか?
君はプリュムの言葉が気になる。

〈ウィズ〉
どうかしたにゃ?
神妙な顔して……。

なんでもない。とにかく先を急ごう。
君はそう言って歩みを速める。

 

魔界の宮殿まで辿り着いた君たち。

〈トート〉
凶悪な雰囲気満開やなぁ。

〈ウィズ〉
確かに強力な魔力を感じるにゃ。

〈ミカエラ〉
互いに神界の中にある事で、
これまで天界と魔界は争いを避けてきました。

〈ミカエラ〉
しかし、元々魔界の王は
この神界から抜け出したいと考えており――

〈ミカエラ〉
お父様の力が衰えてきた頃から、
その勢力を拡大していったのです。

〈メティース〉
許せない!
弱った人につけ込むなんて!

〈???〉
ほぅ。許せないのならどうするんだ?

君たちの前に、
一際巨悪な魔力を放つ魔族が現れる。

〈ミカエラ〉
あなたは……。

〈メティース〉
ご存知なのですか?

〈ミカエラ〉
アモン・バッケン……魔王ブラフモの重臣です。

〈アモン〉
お久しぶりでございます。
天界の王女ミカエラ様。

アモンは冷たく笑いながら顔を上げる。

〈アモン〉
失礼。もはや王女ではありませんでしたね。
聖王ミカエラ・セラフィム様。

〈アモン〉
まぁ、すぐに前聖王になりますがね……。

仮面の下から狂気を宿したアモンの眼が
ギラリと光る。

〈アモン〉
あなたは今ここで、
お亡くなりになるんですから……!

君はカードに魔力を込めて、
襲い掛かるアモンに立ち向かう!

〈アモン〉
ぐ……。

君の放った渾身の攻撃を受け、アモンが
膝をつく。

〈アモン〉
……私にやられておけば良いものを。
自ら姉弟で剣を交える道を選ぶとは……。

その言葉にミカエラの顔つきが変わる。

〈ミカエラ〉
イザークはどこ?
イザークをどこへやったのですか?

〈アモン〉
どこにやった、だと?
アイツは己の意思で魔界へとやってきたのだ。

アモンは彼方の宮殿を見上げる。

〈アモン〉
今頃はブラフモ様より
堕天の儀式を受けているだろう。

〈ミカエラ〉
堕天の……儀式……。

〈アモン〉
儀式が済めば、もうお前らに希望はない。
せいぜい急ぐがよいわ……。

アモンは不気味な笑みを浮かべたまま、
動かなくなった。

〈ミカエラ〉
行きましょう。一刻も早く、
イザークを止めなければいけません。

ミカエラの言葉に君たちは力強く頷いた。

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