異界からの侵入者エルデステリオを退治することに成功した境界騎士団。
戦いが終わり、彼らはそれぞれの帰るべき所へと帰っていっていた。
そして、彼らに協力を求め、クエス=アリアスに舞い降りた白羽の天使ルシエラもまた……。
〈ルシエラ〉
ふわわわー。平和ですねえ。
……帰っていなかった。
〈ウィズ〉
ルシエラはいつまでここにいる気だにゃ。
〈ルシエラ〉
そうですねえ。特に急がなきゃいけない理由もないですし……。もうしばらくいますよ。
〈ウィズ〉
あ、そう……にゃ。
ウィズは窓辺に飛び上がると、君に耳打ちした。
〈ウィズ〉
キミ、まだしばらく居候する気にゃ。ここはハッキリと言うにゃ。
ウィズの言う通り、長居されたら、自分たちの仕事に支障が出てくるかもしれない。
何しろ彼女の容姿は目立つ。
これまでも好き勝手に出かけられて、大騒ぎになったことがあった。
仕方ない。君は意を決して、ルシエラに言った。
君の帰りを待っている人がいるんじゃないの?と。
〈ウィズ〉
なんでそんなに遠回りなんだにゃ。情けないにゃ!
〈ルシエラ〉
そんな人いませんよ。なんせ私は……そういえば私、ここに何をしにきたんでしたっけ?
〈ウィズ〉
忘れてたのかにゃ。
ルシエラは人差し指を口元にあてて、しばらく考えてると、唐突に妙な声を上げた。
〈ルシエラ〉
ぴょ! あわわわ……。
〈ウィズ〉
どうしたにゃ?
〈ルシエラ〉
そこのおふたり、一緒に私の世界に行きませんか? いえ、行きますよ!
ルシエラは、強引に君とウィズを抱え上げると、部屋の窓から空へと飛び立った。
しばらくクエス=アリアスの上空を飛びまわった後、彼女がそこからやってきたという、
異界の歪みに、君たちは放り込まれた。
